薔薇十字団
薔薇十字団とは、クリスティアン・ローゼンクロイツが開祖とされる17世紀初頭のヨーロッパでその話題が流布した魔術の秘密結社。一種の都市伝説で実在はしないとされる。
錬金術や魔術などの古代の叡知を守り伝えつつ人類を正しい方向に導くため密かに活動しているといわれる。
この薔薇十字団の存在が明らかになったのは、1614年にドイツのカッセルで一連のパンフレットが公開され、アンドレーエが1616年に『科学の結婚』を出版したことによる。
これらの資料によれば、薔薇十字団を結成したのは、中世の伝説の魔術師ローゼンクロイツと5人の仲間たちである。ローゼンクロイツは、ドイツの没落貴族の家系に生まれ、アラビアを旅をして神秘学の知識を得、ドイツに帰国後仲間たちとともに薔薇十字団を結成したという。
やがてこれが都市伝説化して、薔薇十字団に入団希望する者、「薔薇十字団員に会った」と言う者、果ては「自分は薔薇十字団員だ」と自称するカリオストロやサンジェルマン伯爵などの様な、怪しげな人々も現れ、世の人々を惑わせた。
その存在は疑問もあるが、薔薇十字の名を持つ多くの団体が現在も活動中。